19.11.12

チョコクロワッサン

また久々にパンネタ。私がドイツに戻ってから日々パン工房で働いています。日によってやることはいろいろ。自称オールマイティーの職人なので、やれといわれたことはできる限りなんでもやります。
ここ数週間調子の悪かったクロワッサン。
折り込みは完璧なはずなのにふくらまない。
オーガニックのパン工房で悩まされる問題の一つが小麦の品質の不安定。
日本では製粉工場で目的に応じた製品を作るために小麦をうまいこと
調整しているので、同じレシピで毎日毎日同じ物を作ってもほぼ
大きな問題はないと思う。
だけどここは違う。
オーガニック、なおかつ自給しているここ農場では小麦の調整など皆無。
しかも小麦のロット番号によって若干質が違う物だから、ここのレシピは
参考になるようで参考にならない。
毎日水分量が変わる。発酵過程もその日によって変わる。

私がここで働いていてよかったとおもうことの一つが、レシピにとらわれない
職人としての感性がここでは本当にとぎすまされる。

今回のチョコクロワッサン。先週までの感覚でいえば、使っている小麦のグルテン
保持力が弱い。だからどんなにこね時間を短くしてものばしている間に
こねられてしまうので、グルテンは壊れているのかもしれない。だから、
のばしていてものびたまま。伸縮性が少ない。
でも今日のクロワッサンは違う。
粉を握りしめても、のばしていても、これはいける!!と思えるような
粉の触感。そうしたら思った通り、本日から粉が変わったらしい。

久しぶりに胸はって売れるクロワッサンができた!!

こういう感覚を忘れずにいたいなー


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